こんにちは。1歳の息子とロンドンに引っ越してきてもうすぐ3ヵ月のとらママです。
大切な子どもを病気から守るためには、接種時期に必要な予防接種を受けることが大切です。でも、日本で途中まで受けている予防接種はその後どうすれば良いのでしょうか?
息子は1歳1ヵ月で渡英したので、それ以降はイギリスで受けることになりました。
「日本とイギリスの予防接種の違いは?」
「髄膜炎って何?」
「予防接種はどこで受けられるの?」
今回は、イギリスで受けるべき予防接種「髄膜炎」についてまとめました。
日本とイギリスの予防接種の種類やスケジュールは良く似ています。そのため、日本で受けている予防接種が途中であっても、渡英後に問題なくその続きを受けることが可能です。
イギリスにはNHS(国民医療サービス)という現地の医療制度があり、登録すれば日本人でも無料で医療や予防接種を受けられます。しかし無料ゆえ、登録や診療までに時間がかかり、診察できるころには症状が良くなった、とゆうのはよくある話。
英語の説明や診療に不安な場合は、日系の病院もあるのでうまく使い分けましょう。
コロナの影響で我が家は未だにNHSの登録が完了していません。しかし、息子の予防接種は早く受けたかったので、今回は日系病院の「ロンドン医療センター」に行きました。
日本とイギリスの予防接種スケジュールは良く似ていますが、大きく異なるのが「髄膜炎」。日本ではあまり馴染みがありませんが、アフリカを中心に世界的に広がっています。イギリスは地理的にアフリカに近く、様々な国の人が多く住んでいるため、髄膜炎の予防接種が推奨されています。
髄膜炎は脳の周りを覆っている髄膜に炎症がおこる病気です。髄膜炎の原因は、細菌やウイルス、結核、真菌(カビ)などの病原体が侵入する感染症が主です。また、髄膜炎には、感染症によるものだけではなく、自分の免疫の作用で自己抗体を作成し、自己抗体が脳に炎症を引き起こす自己免疫性脳炎があります。
宇多野病院
髄膜炎のワクチンにはC、B、ACWYの3種類あり、生後2ヵ月頃から接種が始まります。息子は予防接種当日1歳4ヵ月で、推奨時期を過ぎていたのでどうするべきか医師と相談しました。その結果、髄膜炎C、Bと水痘の3種類を同時に打つことにしました。
▼髄膜炎接種推奨スケジュール
C・・・1回目/1歳
B・・・1回目/2ヵ月、2回目/4ヵ月、3回目/1歳
ACWY・・・14歳
上記の表は日本とイギリスの接種スケジュールを組み合わせて作成されたものです。こちらの表に沿って進めていけば、もし突然日本に帰国することになっても漏れがなく安心です。接種時期の遅れ等は専門医にご相談ください。
接種時期を過ぎたワクチンや、日本特有のワクチンはNHSでは受けられませんのでご注意を。受診予定の医療施設で事前に確認しましょう。
▼NHSで受けられないワクチン
・結核(BCG)
・肺炎球菌(2回はNHSで接種可)
・水痘
・日本脳炎
髄膜炎Cはヒブとの混合ワクチンでした。息子はすでに日本でヒブの定期接種を4回を受けており、接種の必要はありませんでしたが、今回で5回目のヒブを接種しました。ワクチンは多く接種するほど免疫がつくとゆわれているので、接種しすぎによる健康被害は無いようです。
髄膜炎のワクチンには3種類あり、髄膜炎菌Bのワクチンは副反応として2人に1人の確率で高熱が出るとゆわれています。
案の定、予防接種の翌日に息子は39度の高熱が出て、丸一日ぐったりしていました。生まれてから初めての高熱で心配でしたが、病院で処方してもらった解熱剤のおかげでその翌日にはすぐに元気になりました。
処方してもらった解熱剤はCalpolという甘いイチゴ味のシロップ。4時間毎に1回10mlを注射器で口から飲ませました。息子は少し嫌がっていたものの、ペロペロと全て飲んでくれました。Calpolは病院以外に、薬局やAmazonなどでも購入できます。
英語の専門用語はハードルが高いですが、ロンドンには日本と同じような医療が受けられる日系病院があるので、英語に自信がなくても大丈夫です。
我が家はコロナの影響でNHSの登録が遅れているため、ロンドン医療センターに行きました。事前に日本語で電話予約をし、その5日後には無事に受診することができました。
ロンドン北部にある日系の総合病院で歯科も併設されています。我が家も利用しましたが、小児科の先生が優しくて通いやすいです。
▼詳細情報
・公式サイト:ロンドン医療センター
・診察時間:平日9:00~13:00/15:00~18:00、土曜9:00~12:00/14:00~18:00、日祝10:00~12:00(完全予約制)
・電話:020 8202 7272 (24時間365日対応)
・アクセス:234-236 Hendon Way, Hendon, London NW4 3NE(駐車場有り)
・外来診療:内科、外科、小児科、婦人科をはじめ、全科を対象
ロンドン西部と中心部に2つのクリニックを持つ日系の病院。レディースクリニックでは月経や妊娠・出産・不妊、女性特有の病気に関する事など、専門医師が無料相談を実施。
▼詳細情報(シティクリニック)
・公式サイト:ジャパングリーンメディカルセンター
・診察時間:平日9:00~18:00、土曜9:00~14:00
・電話:020 7330 1750 (全クリニック共通)
・アクセス:シティクリニック 234-236 Hendon Way, Hendon, London NW4 3NE(駐車場有り)
・外来診療:内科、外科、小児科、婦人科をはじめ、全科を対象
▼詳細情報(アクトンクリニック)
・診察時間:平日9:00~18:00、土9:00~17:00、日祝9:00~13:00/14:00~17:00
・アクセス:アクトンクリニック 7-8, Acton Hill Mews, 310-328 Uxbridge Rd, Acton, London W3 9QN(駐車場有り)
・外来診療:内科、外科、小児科、婦人科をはじめ、全科を対象
予防接種はNHSで無料で受けられますが、日系病院の医療費は高額です。保険が適用されるかどうか事前に確認しましょう。
「日本よりも高い」とは聞いていたものの、想像以上に費用が高額で驚きました。我が家は会社に請求できるかどうか確認中ですが、駐在ママたちに聞いていると会社によって対応が異なるようです。
▼診療明細
・Vaccination planning 予防接種計画料/ £100
・Vaccination 1st consultation 初診料/ £120
・Treatment-vaccination 処置料/ £60
・Menningitis B 髄膜炎B/ £150
・Varivax/Varilrix(Chickenpox) 水痘/ £65
・Menitrix(Hib/Men C) ヒブ/髄膜炎C混合 /£80
・Prescription- normal 処方箋 /£30
・Anglo Lapanese phamacy /£4.5
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Total /£609.5(¥92,600)
息子はワクチンを3本売って9万円超えでした。一番高額な髄膜炎B(1回約¥23,000)は合計3回接種が推奨されています。
いかがでしたか?今回は、イギリスで受けるべき予防接種「髄膜炎」についてまとめました。予防接種はできるだけ日本で受けてきた方が渡英後スムーズですが、もし、途中の場合でも現地の医療や日系病院があるので大丈夫です。
大切な子どもを病気から守るためには、できるだけ推奨接種時期にワクチンを打つことが大切ですね。