お昼時には大きな岩の影にトラックを停めて、お菓子とジュースで一休み。その間、ベドウィン人のガイド2人は休む間もなく砂漠の上で料理を始めます。少ない調理着具を器用に使い、あっとゆうまにサラダとスープの出来上がり。
メインはヨルダンの伝統的なトマトスープ「ガライェット・バンドーラ」。玉ねぎ、にんにく、ピーマン、トマトをオリーブオイルで炒め、豆の缶詰めと塩を入れてグツグツと煮込んだもの。野菜たっぷりの優しい味わいで疲れた体に沁み渡ります。
パンやフムスなどの前菜と一緒にお腹いっぱいになるまでいただいたら少し休憩。砂漠の上に座るよりも、岩に登った方が見晴らしが良くて気持ちいい~。
次の見所は「マッシュルーム・ロック」。名前の通り、きのこの形をした巨大な岩が突如現れます。何世紀もの長い間、風雨によって浸食され、自然とキノコのような形になったそう。人気の撮影スポットです。体力に自信のある方は、この近くの岩でさらにハイキングが楽しめます。
マッシュルームロックの傍には休憩所があり、お茶を飲んだり、お土産を見ることも。ツアーガイド達の憩いの場所にもなっているようで、私たちのガイドも砂漠の上で仲良くバレーボールをして遊んでいました。ツアー客も自由に参加可能。
■Mushroom Rock
次のスポットは「バーラ渓谷 Burrah Canyon」。ワディラム内の大きな渓谷の一つで、手前の幅が広くなっており、奥に行くにつれて狭くなります。くねくねとカーブする道も特徴的。バーラはアラビア語で「肥沃な土地」を意味し、かつて、この砂漠の地で作物を栽培していたよう。崖から流れ落ちる雨水を貯めるために、2千年以上前に作られた貴重なダムは今でも残されています。
私たちのハイキング中、ツアーガイド達が集まってクライミングをして遊んでいました。息子は一緒に見学したり、車のタイヤの抜き方を教えてもらって楽しかったそう。
■Burrah Canyon
最後のハイキングスポットは「アブハシャバ渓谷 Abu Khashaba Canyon」。渓谷の手前でトラックを降り、反対側まで通り抜けます。この渓谷の幅は狭く4m程しかありません。とても見晴らしが良く、遠くの山まで見えます。
両側に立ちはだかる赤い岩壁が迫力満点。息子はツアーガイドと待機していたので、夫と二人でお散歩しました。
■Abu Khashaba Canyon
ワディラムでの絶景ハイキングを終えた後は、大きな岩に登ってサンセットタイム。雄大な砂漠に沈む夕陽を待ちながら、長くて濃い一日を振り返ってみましょう。
日が傾き、凹凸のコントラストが強くなった岩は、昼間よりもさらに美しく印象的。地球ではなく別の星にいるみたい。
夕陽を見ている間、ツアーガイドが沸かしてくれた甘いベドウィンティーでしばしティータイム。